アラン・アーキンが主演の、戦争不条理劇。
当時、本当に爆撃回数で爆撃機からお役御免で降りる事が出来たのかは分からないが、デジタルリメイクされていない色褪せた映像のせいもあって、主人公の身の回りで起こる出来事が、主人公ヨサリアンの幻覚なのか、それとも時間軸が入り乱れているだけなのかが、分かりずらかった。
しかし、最初、爆撃機を降りたくて降りたくて、その事をストレートにアピールするヨサリオンは、隊の中でも変わっている人間に見えたのだが、話が進むに連れて、一番正直でまともなのはヨサリオンなのではないのか、と思えてくる。
ジョン・ボイドの物資を横流しして商売する人間や、それに便乗する上官など、過剰に描いているが、実際戦争中には多かれ少なかれ、こういう人達が居たんだろうなと思わせる。
とにかく構成などが、今見ても格好いい。
ベトナム戦争さ中に、反骨精神アリアリの作品でした。