ビターチョコ

サマーウォーズのビターチョコのレビュー・感想・評価

サマーウォーズ(2009年製作の映画)
3.7
21世紀の青春映画。
細田守監督のアニメ映画。
冒頭から期待感が高まる映画。
高い作画レベルも楽しめる映画。

■あらすじ
ある夏、計算がすごく得意な男子高校生が、気になる先輩女子から「うちの田舎に来ない?」と誘われる。そりゃ行くでしょう! で、行った先は大家族の旧家で、そこで大惨事の解決に関わることになる!?

主人公の少年は、先輩女子が好きだ。
その先輩女子は、主人公を利用しただけだ。
先輩女子は主人公のことが好き? たぶん違う。

旧家の連中は公務員だらけ? 警官までいる。旧家のボスの婆さんは元教諭で、大勢の教え子たち……に電話しまくる。官僚など、人生の成功者、現在の権力者たちに。たのもしいお年寄りだ。ストーリ-が盛り上がる。だが映画は、まだまだこれからだ。予想外の展開が何度も起きる!

すごく面白かった!

夏の映画。
見た後はHappy!
だから、楽しい映画。いつかまた観たい。

■(注意)いろいろ闇の余談
この映画はマジョリティ側の映画。私が最近観た『万引き家族』と真逆の映画だった。でも、作画が楽しめるので好きだ。しかし無意識に…マイノリティを見下す! その思想が嫌いだ。作り手側は自覚ないだろうけど。

映画は面白ければそれでOK!
だけど、この映画のキャラクターたちが実在するなら、『万引き家族』のような人間社会の底辺で生きる人たち、いわゆる「貧困層」を完全否定する人たちの筈だ。確かに万引きは社会の大・大・大迷惑だ! でも、底辺から抜けられない人たちがいるのも現実。

政治家の子どもが政治家になる。
医者の子どもが医者になる。
両親が音楽家で、子どもがピアニスト。
そして、底辺の子どもは底辺から抜けられない。
そんな現実の本当の闇の部分が、この映画『サマーウォーズ』にはない気がする。それで良い。それだから良いのかもしれない。人間社会の闇、人間関係の闇を忘れたい時は、誰だってある。