フライ

ミッションのフライのレビュー・感想・評価

ミッション(1986年製作の映画)
4.0
宗教の布教と信仰について250年以上前の実話を映画化している作品だが、観終わって思ったのは神はいないと言う悲観的な感想だけだった。更にジャングルや川での撮影シーンの凄まじさは、内容とも重なり悲惨さと辛さを強く感じた。
ロバートデニーロ、ジェレミーアイアンズ、リーアムニーソンが信じられない位体を張って演技している姿には驚いたし、今の地位はこの時約束されたのではと思える内容は衝撃的。
南米で宗教の布教や信仰で救われるべき原住民や神父が教会側から見捨てられ一方的な領地支配により軍隊から虐殺を受ける内容は余りにも無慈悲な上救われない。更に強く感じたのは、原住民の人達にとって無理矢理侵入してきた入植者達に宗教の信仰と文明的な生活を与えられる無情感と、虐待や虐殺を受けても信仰による救いを受けられる矛盾にやるせない気持ちになった。
宗教や信仰、愛や正義などを色々な側面から考えさせられる作品な上、自分の中に正解が導き出せなかっただけに観終わってもスッキリしなかった。
かなり衝撃的で悲しい作品だが、心から観て良かったと思える内容は本当に凄い映画だと思えた。
フライ

フライ