江國香織の同名ベストセラー小説を映画化。結婚して3年になるテディベア作家のるり子。夫との生活に不満もないし、はたからみたら仲の良い夫婦。夫は部屋に鍵をかけてゲーム、呼ぶときは携帯で電話。「この家には恋が足りない」と夫に打ち明けるが、二人の夫婦関係修復を助けてくれたのは、二人のついた嘘だった。
夫婦の溝の描き方が女性的で、小技だったり距離感の描写がとても丁寧。その無機質な描写に中谷美紀の美しさ、ボディラインの繊細さが際立つ。
「人は守りたい物に嘘をつく」
愛する人との生活がありながら、心の隙を他の異性で埋める。それによって本当に大切な物に気が付く。夫婦関係の調和には
少しの優しい嘘が必要。それによってうまくいくならそれでよいと思う。