亘

シェルブールの雨傘の亘のレビュー・感想・評価

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)
3.8
フランスの小さな町シェルブールの傘屋の娘ジェルヴィエーヴと恋人ギイの物語。

全編台詞が歌っていう面白い作品で「ガソリン臭いわ」っていう台詞もメロディーにのせて歌うし、「こんにちは」程度しか話さない郵便屋まで歌ってる。

フランス語の歌が聞いてて心地よかったのと、一連の会話でも内容の転換を曲の変化で表しているのは面白かった。メロディーがあると話のシリアスさ・楽しさとかも伝わる。
それから画がきれい。カラフルな雨傘がならぶ冒頭のシーンだけではなく、インテリアもビビッドな色を組み合わせていてカラフル。まるで絵を見てるかのよう。

ストーリーは3部構成で前半の第1部の2人は幸せそう。第2部でカサールがジェルヴィエーヴへの好意を表明して一気に話は展開し、終盤の第3部ではギイがかわいそう。結局マドレーヌと結婚して幸せに暮らすけど、そこにジェルヴィエーヴが来る。ラストは曲も相まって切なさが増した。雨で始まり雪で終わるという演出も印象的。

印象に残ったシーン:冒頭の雨傘が並ぶシーン。マドレーヌに告白するシーン。ラストの雪のシーン。
亘