いの

翼に賭ける命のいののレビュー・感想・評価

翼に賭ける命(1957年製作の映画)
3.8
ひとりの女性と、3人の男性(スカイダイバー、整備士、新聞記者)とひとりの少年。第一次世界大戦の英雄だった男は、今では曲芸飛行ショーで生計を立てる。その妻ラヴァーンが魅力的で、出逢った誰もが彼女を好きになっちまう。心の内を素直に語れない夫。ねじれた三角関係に新聞記者が加わることで四角関係に。四角では転がれませんw 


飛行ショーというのか飛行レースというのかよくわからないけど、素晴らしい映像で、男は空の上でなら生きていけるのかなと感じさせる。夫から愛してるのひとことさえこれまで言われたことのなかった妻は耐え忍んでいるけれども、でも曲芸ショーでは飛行機から思い切り落下してパラシュート2回使用するような見世物をして拍手喝采を受ける。女性の、自分の力で生きようとする姿勢を示唆しているようにも感じられる場面で印象深い。この場面がなければこの女性の魅力は十全には伝わらなかったと思う。


事件が起きてクライマックスとなるけど、そこでハイ終了とはならず、そこからも尺を取る。この映画を新聞記者からの視点にしたのには、ここで語らせたかったのかとわたしは思い知る。



メモ
TSUTAYA DISCAS、HPの惹句は以下の通り

「ゴダール、ファスビンダーほか錚々たる映画監督たちから絶大な支持を受ける巨匠、ダグラス・サーク監督による人間ドラマ。大恐慌時代に飛行機曲芸ショーを行うロジャー一家の暮らしを、彼らに魅了された新聞記者・バークの視点を通して描く。」



※どうして私はこの作品を知ったのでしょうか笑。なぜ借りたいリストに入れていたのか思い出せなくて、何日か悶々としましたw フォロイー様のうち、どなたかレビューでこの作品について言及した方はいらっしゃるのでしょうか。もしいらっしゃったら教えてください! もしかしたらわたしは「ファスビンダー」でDISCAS内で検索かけてこの作品に行き着いたのかなと、今はそう思っているのですが💦
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