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エル・スールのいののレビュー・感想・評価

エル・スール(1982年製作の映画)
4.0
『ミツバチのささやき』制作時にはフランシスコ・フランコが存命していたから(1975年死去)暗喩というかたちでの表現になったということだけど、この1982年制作の『エル・スール』では直接的に語ることができる状況になったということなのだろうか。少女エストレリャのモノローグはやや過多なようにも感じるけれども、それもモノローグで語ってももう大丈夫な環境になったということなのかもしれない。過多と書いちゃったけど、語り口は一貫して静かなものである。

曇りガラスの窓から斜めに射し込む光。暗闇のなかを下手からあたたかな照明によって浮かび上がるふたり。暗闇から光によって登場人物が浮き上がったりあるいは静かにフェードアウトしたりする描写は、驚くほど静謐で美しい。

オーローラ・クレマンが出てきてビックリした。彼女のことはアケルマンの『アンナの出会い』で認識したけど『パリ、テキサス』での弟の妻役を演じた方でもあります。ところどころ寝てしまったことを正直に申し上げます。自分は映画鑑賞能力も著しく低いし、レビューも全く冴えてないけど、ンなこと言うたらそもそもどのレビューも冴えてないし、自分の記録のためにフィルマ始めたんだから、冴えてなくても自分で選別なんかしないでそのまま載せたいと思います。と、わざわざイイワケするところが自分でも見苦しいw 
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