Arbuth

1984のArbuthのレビュー・感想・評価

1984(1956年製作の映画)
3.8
不朽の名作である原作小説に比べるとだいぶ端折ってるし二重思考とかニュースピークの意義とか描かれてなくてモヤモヤするけど、90分にエッセンスだけ詰め込もうと思ったら仕方ない感じ。
特に原作の最後の注釈が無いから本当に希望の持てない暗澹たるラストになっている。
公開当時1956年、ソ連との冷戦真っ只中。反共ムード高ぶる世の中でこの映画はリアルな脅威として受け入れられたんだろうか。
1956年が想像した1984年の科学技術はチープで今の時代には滑稽にも見えるけど、描かれているテーマはちっとも古びれていない。
2084年にこんな世界になっていないと誰が確信できる?
色々と考えると怖くなってくる、ホラー映画と言えなくもない作品でした。
Arbuth

Arbuth