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カラー・オブ・ハートのScreen7のレビュー・感想・評価

カラー・オブ・ハート(1998年製作の映画)
3.8
どこにでもある兄妹のTVのリモコンバトルの末に迷い込んだのは、往年の人気TVドラマの中の世界。TDLのワンマンズ・ドリームのオープニングのように、モノクロの世界が部分的にカラフルになっていく様がいいね。オードリー・ヘップバーンが着てそうな50年代ファッションが可愛い!
ファンタジー調でどこか御伽噺のような雰囲気を感じながらも、「色」を通じて人種差別を問題視した内容になっている。保守的な反カラフル派と、革新的なカラフル推奨派。ルーティンだった生活は、自我を持ち始めたことで夢を思い描き、特別なものになる。それと同時に、嫉妬や怒りなどの負の感情、なんとなくタブー視されてきた(というより知らなかった?)性欲も知る。本の中身が真っ白でも疑問を抱かず、初めての雨に狼狽える。まるで人形だった市民が、デイビッドとジェニファーによって人間らしくなっていく。「色付く」ということでここまで話を発展させられるの凄いなぁ。
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