mende

シークレット・サンシャインのmendeのレビュー・感想・評価

4.0
ずっと見たかった本作。でも今年の映画納めはエグい映画になってしまった。
チョン・ドヨンは熱演。ソン・ガンホはいつもの俗物力を発揮。ふたりとも素晴らしかった。
主人公(チョン・ドヨン)は幼い息子を連れてソウルから亡き夫の故郷ミリャン(密陽=secret sunshine)に移住してくる。
そこで彼女を大きな悲劇が襲い、その悲しみから立ち直るために宗教を頼る。ちょっと遠藤周作の『沈黙』にも似たテーマながら、より身近で、よりありうる、より卑近な例かもしれない。
ソン・ガンホの存在は、絶望の中で穏やかな陽光のような救いになるうるかもしれない。でもこの二人が分かり合えることはきっとない。日差しがきらめいているけど、暗いラストに感じた。

そもそも夫の故郷に移住しているのに、夫の両親とは連絡をとらず、友人の影もなく、自分を知られていない土地に来たかったという主人公。最初からかなり不穏なのだ。
犯人の娘とのやりとりも印象的だった。
mende

mende