ともぞう

ワイルド・ギースのともぞうのネタバレレビュー・内容・結末

ワイルド・ギース(1978年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

WILD GEESEは野生のガチョウ。
40〜50代のおじさん傭兵部隊の名前。過去の大戦で仲間だったおじさんが集結し、アフリカで囚われている元大統領を救出する。前半はトントン拍子だったのに、途中の裏切りから激しい戦闘になり、仲間がドンドン亡くなっていく。最後は「息子を頼む」の約束を果たす感動の終わり方。

〈あらすじ〉
1967年、アフリカ大陸の某国で国民に絶大な信望をもつ黒人大統領リンバニ(W・ヌショナ)が軍部指導者ヌドフ将軍にその地位を追われた。あわてたのは、ヌドフ独裁体制のもとで銅山も固有化されると聞いたマターソン(S・グレンジャー)だ。彼はこの国の銅山の権益を一手にしていたイギリスの大銀行家だ。早速リンバニをイギリスに亡命させようとするが、途中でヌドフ一派にハイジャックされ、アルジェリアへ連れこまれてしまう。それから2年後、中年のアメリカ人アレン・フォークナー(R・バートン)がマターソンの邸へ招かれる。リンバニがまだ生きているので、もと陸軍大尉のフォークナーにリンバニ奪回作戦の指揮を依頼したのた。フォークナーはこの仕事を引き受ける条件として、かつての戦友で卓抜した作戦能力で活躍したレイファー(R・ハリス)と名パイロットで鳴らしたショーン(R・ムーア)の参加を申し出、2人の行方を探してもらうことにする。レイファーは今は妻に逃げられうだつの上がらぬ身の上で、ショーンの方は、麻薬にからむいざこざからマフィアに命を狙われていたが、マターソンが暗黒街のボスと交渉して敵の標的から解放させる。かくて、いよいよ作戦が開始された。レイファーのたてた奪回作戦はさすがに緻密なものたった。さらにショーンが酒場で知りあった南アフリカの元警察官ピーター(H・クリューガー)が地理に詳しいことと毒矢を使う腕を買われて幹部の一人に加えられた。50人の傭兵と武器弾薬の調達が終わると、フォークナーのかつての部下であった特務曹長サンディ(J・ワトソン)による訓練が始まった。彼らは1人1万ポンドという報償金に勇躍して厳しい訓練にも耐え、短期間にたくましい“ワイルド・ギース”へと変身していったが、6週間の訓練予定を終わらないうちに、リンバニ護送の日取りがくり上げられ、急拠部隊はアルバートビルへ飛ぶ。フォークナーにひきいられた一隊たちは厳重な警戒網を突破して兵営に侵入し、迷路の奥の地下牢からリンバニを救出。ショーンたちは空港のコントロール室を占拠して、いったん引き返した輸送機の飛来を待った。しかし、その頃イギリスではヌドフ将軍の使者とマターソンの間に密約が成立していた。将軍に資金面の援助をする交換条件として、マターソンは銅山の所有権継続の約束をとりつけたのだ。こうなると彼らにとっては傭兵たちの存在が邪魔になり、全員を抹殺することにする。マターソンの裏切りを察知したフォークナーたちは、リンバニの故郷カリマ地方に向かい、ヌドフ独裁に反抗する内戦の火をそこからあげようと考える。待ちうける200人の敵の攻撃の中、リンバニを背負って歩き続けたピーターが倒れ、次々に犠牲者が出る。しかし、たどり着いたカリマには内戦準備のきざしすらない。仕方なく1機だけ取り残された輸送機で国外脱出を決意するが、またしてもヌドフ一味の攻撃を受け生存者はわずが12名になる。ロンドン郊外の邸で玉つきに興じているマターソンに、フォークナーは消音銃の引き金をひいた。そして戦場で、レイファーが死んた後の息子のことでかわした約束を果たすために小学校を訪れるのだった。
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