ともぞう

バックドラフトのともぞうのネタバレレビュー・内容・結末

バックドラフト(1991年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

バックドラフトとは、火災の現場で起きる爆発現象のこと。火事場での炎の迫力が凄いし、迫ってくる炎が芸術的に美しい。この映画は消化活動の大変さと男同士の絆に加えて、意図的にバックドラフトを起こす放火魔との戦いが描かれる。放火魔が自分達の仲間だったという悲しいオチだが、それでも最後までその放火魔の仲間を救おうとして命を落とすカートラッセルが熱い。単なる災害パニックものだけではない重厚なストーリーで見応えがあった。

〈あらすじ〉
幼い頃、消化作業中に父(カート・ラッセル)の死を目の当たりにしたブライアン・マキャーフィー(ウィリアム・ボールドウィン)は職を転々とした末に、故郷のシカゴに新米消防士として戻って来た。彼が友人のティム(ジェーソン・ゲドリック)と共に配属された17小隊には兄のスティーブン(カート・ラッセル2役)や父の部下だったアドコックス(スコット・グレン)らがいた。着任早々、火災現場に向かったブライアンは、そこでスティーブンの英雄的な活躍を目にする。スティーブンのこうした勇敢な行動は、父の死の現場にいなかったという悔恨の念から来ていた。しかし、現場に駆けつけた火炎調査官のリムゲール(ロバート・デ・ニーロ)はこの1件を放火だと断言した。翌日、兄の家を訪ねると兄嫁のヘレン(レベッカ・デモーネイ)と幼い息子がいたが、2人は離婚していた。消防隊に入って幾日か経った頃、ブライアンは兄に負けじと訓練に励むようになる。そんな時、パーティーで昔の恋人ジェニファー(ジェニファー・ジェイソン・リー)から、彼女が秘書をしている市議会議員のスウェイザク(J・T・ウォルシュ)を紹介される。その場でブライアンは騒ぎを起こした。彼は有能だったが、あまりの無謀さゆえに司令補より上に出世することができないでいた。現場で炎を前に尻込みをするブライアン。弟を叱咤してスティーブンは踏み込んでいって少年を救い出す。ブライアンは自信をなくし、スウェイザフの言う通りリムゲイルの助手となる。彼は連続放火犯を追っていた。彼の話によると犯人は炎を熟知しており、バックドラフトを起こさせて、特定の人物を爆死させるだけで、火事を起こさせないようにしているという。ジェニファーとよりを戻したブライアンは死んだ3人が消防署跡地開発の利権を得ており、犯人の情報を得るためにスウェイザクが彼をリムゲイルのもとに送り込んだことを知った。スウェイザクが次に狙われ、助けようとしたリムゲイルは重傷を負う。ブライアンは放火常習者のサイコ、ロナルド(ドナハド・サザーランド)の助言を得た。そんな時、ティムが巻き添えをくって爆死した。ブライアンは兄を犯人と疑い火災現場で対決しようとするが、犯人はアドコックスだった。しかし、その瞬間爆発が起こり、スティーブンはアドコックスを助けようとするが、2人とも死亡。逃れたブライアンは父と兄の志を継いで消防士として生涯を捧げることを誓うのだった。
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