ビターチョコ

Mr.インクレディブルのビターチョコのレビュー・感想・評価

Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)
5.0
ピクサーで一番好きな映画。
2004年公開の長編CGアニメ。

あらすじ。
アメリカでは少し前まで、たくさんの特殊能力者たちが大活躍していた。しかし社会問題の多発で姿を消した。中年男のボブ・パーは元スーパーヒーローで、妻もスーパーヒーロー(ヒロイン?)で、今では三人の子持ち。ボブは保険会社で内勤をしていたが解雇され、同時に「スーパーヒーローに戻らないか?」と声をかけられて、シェイプアップを始めるのだが……。

●1
主人公のボブは怪力の持ち主で、正義感がとても強い。悪党が許せない彼にとって、スーパーパワーが使えない現状はとても辛い。だからたまに顔を隠して、友人のフロゾンと共に人助けを続けてる。妻にも内緒だが、実はバレバレ(笑)。

長女と長男も特殊能力者で、特にイタズラ好きの長男はチカラを使いたくて「うずうず」してる毎日。それが色々あって「スーパーヒーロー」から「スーパーヒーロー家族」になるまでを描いたのがこの映画。本当に面白かった。ユーモアと遊び心が満載で、キャラクターたちを観てるだけで楽しくなる。

ちなみに…主人公がおっさんだし、子供向けというより大人向けの気がする。小中学生にも楽しめる映画と思うが。

●2
キャラクターとメカ、建物のデザインなど、全てのデザインがすごく好みだ。音楽も同様で、まるでスパイ映画みたい。エンディングの曲と映像も素晴らしく、最後の最後まで楽しませてもらった。

DVD特典のメイキングを観ると、監督のブラッド・バードはスタッフを乗せるのが上手いようだ。「素晴らしい! でも、もっと出来るよね」と、みなの士気を上げて作ったように思ってる(実際は知らないが)。同監督の『アイアン・ジャイアント』(1999年)も素晴らしい。だから私はバード監督のファンになったが、実は他に観たのは短編アニメ『ワンワン騒動記』だけ。実写の『ミッション:インポッシブル』(2011年)の四作目は観ていない。『トゥモローランド』(2015年)もまだだ(観たい!)。

今夏、続編の『インクレディブル・ファミリー』も公開された。たぶん一年半後に旧作(100円)になるだろう。その時が今から楽しみだ(旧作になる前に観るかも?)。

●3【追記】2018.10.16
この映画の敵(シンドローム、Buddy Pine)に不満がある人がいるらしい。私は、あの敵だからこの映画が好きだ。彼はヒーローになりたかったが、なれない存在。じゃあヒーローってなんだ? ヒーローとは、たぶん、人類の未来を信じる心がある存在だろう。私に「それ」は無いが。

健康な20代の若者がボランティア(無給)で、話したこともない他人のため、迷い無く「死」を選ぶ人なんて……現実にいるのか? 私は現実では一人も知らないのだが。たまにニュースになるが、実は、英雄気取りで間違って死んだ人だと考えるのである。