niho

奇跡のnihoのネタバレレビュー・内容・結末

奇跡(2011年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

(はちゃめちゃ大学生のときに書いていたブログからコピペ供養シリーズ)

「誰も知らない」と同様、子どもたちには台本を渡さずに口頭で「こんなこと言って」って伝えて撮っているらしいがそれがかなり良い。

この映画についての是枝監督と糸井重里のトークショーの中で、主人公演じるまえだまえだの家の教育方針は「無人島に置いていかれても生きていけるように」ということを出して、駅に置いていかれても帰ってこれる、でもこれは強さじゃないんだよね、と二人は言っていた。
そういうタフな所、前だけを見つめて進んでいく姿をいいなって思うけど、それと同時に彼らは自分の力ではどうにもし難いことがあるっていうことを分かっていて。
そういうのを腹に抱えながらも、やっぱりどこかで奇跡を捨てられなくて走る子どもを見て泣く。

願い事を大きい声で言うシーンがあって、この映画を観終わったあとに自分も小さい声で言ってみたんだけど、自分の外に出した瞬間、はずかしいような、もうこれで後にひけないような気持ちになってしまって、でもなんとなく、言葉にすることで叶うような気がした。

小さいとき、私が疲れてたり落ち込んでたりすると、ばあちゃんによく「おっきい声出し」って言われていた。
で、私はばあちゃん家でワアアアア!!!って言葉でもないものを叫んで、ばあちゃんはそれを見ていた。ばあちゃんはどういう気持ちで見てたんだろう。
自分の出せるだけの大きい声がどんなものかも、今はもう忘れちゃった。
niho

niho