人の命を軽んじ現実を直視できなかった大日本帝国のお葬式。骨の髄まで信じていたことを変えるのは容易ではないというのは理解できるが、自己の存在を根本から否定する教えをなぜそこまで信じることができるのか。そこは正直わからない。人間の生命や個人の尊厳より理念を優先する人間は信用ならないとの思いを新たにする。右も左も関係ない。たとえ国が滅びても生きていくのが人間だ。
阿南陸軍大臣の切腹のシーンは見てて息が苦しくなる。いつでも死ねるという覚悟をもってことに当たることと、みずから腹を掻っ捌くことは違う。生き残って次の世代にバトンを渡すのも、命を賭けるに値する生き方だと思いたい。
△2021/04/04 Apple TVで2回目鑑賞。スコア4.4
△2016/09/12 iTunes登録。スコア4.2
