唯

オーロラの彼方への唯のレビュー・感想・評価

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
3.7
一つのことが波紋状に広がって、今この瞬間の世界が出来ている。
自分の行いが誰かの人生を少なからず動かしており、一つの小さな選択が物事を大きく変えてしまう。
全ての点は線で結ばれ、あらゆることが繋がって今が在るのだ。

過去の父との交信により、ありふれてかけがえのない親子の記憶を増やして行く。
きっと奇跡はどこかで起きているし、人は奇跡を信じられる。
親子の辛いことは、親と子とが同じ時代を生きられないこと。
自分と同年代の親と会話したら泣けるよねえ。
ただでさえ、大人になってからの親との会話は感傷的なものなのに。

過去を変えることの是非云々は置いておいて、物語としてよく出来ている。
飽きさせない展開と構成に拍手!
父子二人共に優秀で熱血で賢いが故に、話を複雑に大変な方向に動かしている気は否めないが。
タフな二人が格好良いく、ラブラブの両親は子供としても微笑ましく自慢だろうなあ。
唯