とらキチ

ダイナマイトどんどんのとらキチのレビュー・感想・評価

ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)
4.5
“野球映画”繋がり。
コレは傑作!
いわゆる“任侠映画”フォーマットでも岡本喜八が手掛ければ、ここまでテンポの良い大パロディ映画となるのかと。
終戦直後、米軍占領下の北九州・小倉。エスカレートする2組のヤクザ抗争を解決するため、警察署長の提案で抗争に代えてヤクザ対抗野球大会が(平和的に)開かれることになる…という、何ともブッ飛んだファンキーなプロット。
とにかくキャスティングがスゴい!製作時期的に東映実録ヤクザ路線がひと段落ついた頃、そして世代交代な頃なのだろうか、「仁義なき」でお馴染みの皆さんや、後々「悪役商会」となる皆さん、それに金子信雄や岸田森、フランキー堺に藤岡琢也と多士済々。しかもみんなそれぞれちゃんとキャラが立っていて、特に田中邦衛演じるケレン味溢れる投球フォームでありながら実はアル中のピッチャーなんか最高!そして“アツい漢”文太さんと真面目でクールな北大路欣也の二枚看板の組み合わせも素晴らしい👍何よりも1番スゲ〜!って思ったのが、あの“アラカン(嵐寛寿郎)”を、フガフガで何言ってるかわからない、ボケジジイのヤクザの親分にしていたこと!
文太さんのチーム岡源ダイナマイツの掛け声「ダイナマイトー!」「どんどーん!」が実にカッコイイ!
とにかく、いろんなところにお金をかけていることがよくわかるし、お祭り騒ぎをずっとニコニコしながら楽しく観ていられる大活劇!
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