「遊戯シリーズ」第3作。ご存じ鳴海昌平が最もハードボイルドな作品。
手足の長い松田遊作が、躍動する。
それを生かす村川透監督に、丸山昇一脚本、仙元誠三のカメラ。定番の長回しも冴える。
これが面白くならないわけがない。
同じ年に公開された『蘇る金狼』は角川映画の大作だが、東映セントラルフィルムによるこちらの作風もすばらしい。
「遊戯シリーズ」の思い出は、コンクリートの匂い。拉致されるのもビル。次々に襲ってくる敵を主人公が倒すのもビル。
この作品には原宿の同潤会青山アパートが出てきて、アルバイト時に行って見たりした。
『探偵物語』の「工藤ちゃーん」もはまり役だが、この遊戯シリーズの「鳴海昌平」も忘れられない。