公開当時、渋谷東急文化会館1Fにあった映画館に蜂の巣状態のバスのモックが展示されていて、こりゃ絶対観なきゃと思った記憶が…でも、子供が観ても子供騙しな内容でそれが妙に記憶に残っている。
当時、ダーティーハリーシリーズがヒットしていて人気だったクリント・イーストウッドが刑事を役やって、銃撃アクションとなれば期待値は爆上がりだったので、興行収益は結構良かったみたい。
それが語り継がれていないのは観てみれば分かること。ただ、子供の頃から何十年か経って改めて観てみたら逆にコミカルな迷作に思えてきた。
ストーリーは至極単純で、警察のお偉いさんからマフィアの裁判で証言をする証人を無事連れて来いと言われた刑事が連れて帰る道中、マフィアや仲間の警察に狙われる話で、実はそのお偉いさんがマフィアと繋がっていて、それを隠蔽するため裏で組織を操ってやっているという話。
でも、あれだけの銃弾を浴びせる必要は全く無いし、それでも主人公たちが死なないのは、ワザと死なないように逃がしてあげているようで、そう考えると、全てのシーンがそう見えてきてしまう。
とは言え、何人かは巻き添いで死んでいるので、そうでは無いのだろうけど、最後のバスのシーンなども、鉄板で囲うのは運転席だけなので、蜂の巣にしてくれていいけど間違って俺を撃つなよと言っているようだし、警官隊の方も何故かタイヤやエンジンは全く狙わないし…
そしてラストシーンも警官隊は取り巻いているだけで何もせず、最大の見せ場は終わったので早く幕引きしたかったのか、何とも変な終わり方するし。
ということで、突っ込みどころ満載なこの映画、一度は観ておいても良いかな。
