庵野監督が仮面ライダーを“シン”作品として世に出した意気込みはとても評価するのだが、オープニングのワクワク感が中盤からは減速気味であった。
オープニングの血飛沫が舞う戦闘シーンでは、昔のTV版とは違う生々しさや重量感があり、新しさを感じたのだが、途中からその生々しさが減って、CGっぽい、ありがちな映像になってしまったのが残念なところ。
それと、自分的には出てきた怪人の描き込みが足りなすぎて、どれも同じような闘いに見えて飽きてしまったのと、ラストの方で集団で出てきた仮面ライダーのコピーみたいなヤツなんか、必要だったかなぁと思うところ。雑な扱いの怪人もあったので、そういう所にもっと尺を使った方が良かったのではないかと思ったりして。
仮面ライダーについては“人間に戻るには“とか“ベルトは何のため”というあたりに新たな解釈というか設定がされていて、なるほどなぁと思ったが、色々な設定を全部説明するのは無理だったようで、途中から何コレ？どう言うこと？というのが増えて、置いてけぼりをくらう部分も多かった。
ちょっとマイナス面ばかり書いてしまったが、池松壮亮、浜辺美波の立姿や所作などは序盤の雰囲気にマッチしていてとても良かったのと、ストーリーもラストなどは上手くまとめていたと思う。
