めしいらず

夏の夜は三たび微笑むのめしいらずのレビュー・感想・評価

夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)
3.0
ベルイマンによるまさかの艶笑喜劇。「不良少女モニカ」以外にはヒット作がなく窮地だった当時のベルイマンが、カンヌで本作を評価されたことで国際的に名を知られるようになり、以後の綺羅星の如き作品群で映画史に足跡を刻む大巨匠となっていくきっかけにもなったフィルモグラフィーの中のマイルストーン的な作品。性にまつわる問題を抱えた4組の男女が交じり合い組み合わせを入れ替えたりしながら、それぞれが求める愛を手に入れるまで。これぞまさに全方向的大団円であり深みはないけれど単純に小粋で愉しいお話だとは思う。隠しボタンのカラクリ仕掛けが果たす役割に気が利いている。しかつめらしい顔をせず気楽に観られるこんなベルイマン作品も偶には良いかも。
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