よしまる

吸血鬼ゴケミドロのよしまるのレビュー・感想・評価

吸血鬼ゴケミドロ(1968年製作の映画)
3.8
 久々に観てしまった不朽のカルト作品、ゴケミドロ。たぶん30年ぶりくらい。
 死ぬまでにもう一回くらいは観るだろうかw

 ハイジャックに遭って墜落事故、絶望の淵に立たされた観客のもとへ宇宙から謎の円盤がやってきて泣きっ面に蜂状態。

 極限下において人間の本性が剥き出しになり仲間割れや裏切りが起こるのはホラー映画のお約束。
 本作では墜落してほとんどの乗客が死亡する中で、政治家や爆弾犯、テロリスト、精神科医、生物学者など偶然にしては多彩すぎる愉快な顔触れが生き残り、その個性を発揮してぶつかり合う。楽しいw

 ボクの世代だと80年代大映ドラマの常連、高橋昌也とか、俳優というより料理の人、金子信雄が馴染みがあるのだけれど、何より若い頃の佐藤友美さんが最高。当時まだ27才でもあの魅惑のハスキーボイスは確立されていて色っぽい〜。

 物語はUFOの中にいたと思われるアメーバ状の生物ゴケミドロが乗客に寄生し、他の生存者に次々と襲いかかるというSFホラー。コンドームに水銀を詰めたような奇怪な生物そのものは全然怖くなく、むしろ人間同士の醜さを描いている点を楽しむべきだろう。

 ラストはネタバレになるので伏せるとして、単なる乗客同士の小競り合いと見せかけてなかなか壮大なオチへと結びつけているのは秀逸。特撮技術や豪華俳優とかはそっちのけで、なんか知らんけどオモロいやんけというB級映画の醍醐味を堪能するのが美味しい召し上がり方。面白がり方がわからない方にはオススメいたしませーんw

 さて余談ながら自分の話。この映画の公開と同じ年に生まれて、本日誕生日を迎えました。
 R4.4.4って縁起悪すぎん?笑

 このくらいの歳になってくると年齢なんてどうでも良くなって、あと何回桜が咲くのを観れるかなぁとか、この映画観る観るって言いながら観ないまま終わるかなぁとか、そんなしょうもないことばっかり考えてしまう。
 しかしまあこの世の終わりが先に来るかもしれないし、毎日辛いことも多いけれど、楽しく過ごすためのヒントを映画ライフの中で皆様と共有させていただけていることにめっちゃ感謝しています😊
 いつも皆さまありがとうございます♪