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スクール・オブ・ロックのpepejaのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
4.0
余りに凄惨な事件が起き、その続報が入るたび気が滅入っていたのに、全容が知りたいがためにいちいちそれをチェックしていたら流石に限界が来てしまった

という状況から何とか逃れたくネットで気分転換になる映画を検索していたら出て来たのがスクールオブロック。トニー賞授賞式でミュージカル版のパフォーマンスを見たことがあったなあと思い出し、本編を見てみた。最近の映画だと思い込んでたけどもう16年も前!この時10歳だった彼らも今やアラサーな訳だ…びっくり

簡単に言えば、独りよがりが過ぎて売れないバンドから追い出された主人公が、友人になりすまして小学校の臨時教員として名門校に潜り込み、子供達とロックバンドを結成してコンテストに出る話。


そんなにうまくいく訳無いでしょとか突っ込めば幾らでもって感じだけどもとにかく主人公の子供達への「接し方」が抜群に上手い。何なら子供達相手だけじゃない。対人間の扱い方が上手すぎる人なので見てるこっちが癒される。
親や友達や赤の他人や、固定観念、外見、性格。色んなものに少しずつ潰されて無くなっていた子供達の自信を、主人公は自然に心の底から肯定し、引っ張り上げ、立ち直らせていく。

こんなに肯定してくれるのコウペンちゃんとデューイ(主人公)くらいだよマジで


自信を持てと、そのままでお前は素晴らしいんだと、お前の持っているものはステキなものなんだと子供達一人一人を認め、褒めて、前を向かせる。だれよりも彼らの個性をいち早く見抜き、それぞれに役割を与え、伸ばしていく。そうしていくうちにガキのお守りなんて言ってた当初から主人公自身もだんだん成長していく。
その姿がとても清々しくて面白くて頼もしくて、ちょっと感動する。

共感性羞恥がすごい人間なのだけどそういうシーンもさほど多くなく、笑って感動出来る爽やかな良い映画だった。ミュージカルは日本版もやるそうで…ちょっと気になってきた。
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