KANA

タクシードライバーのKANAのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.0

溜まってるHDDの中からw、久々に観たくなったコレをチョイス。

何回か観てるんだけど、やっぱり冒頭のNYの退廃的なムードから吸い込まれる。
夜道に立ち昇る白い蒸気、しとしと雨の中流れるイエローキャブ、、そしてバーナード・ハーマンのメランコリックな音楽…
一見煌びやかな大都会の陰をいきなり映すという。

病んだ街を呪う、病んだ男の狂気。
社会や権力への反逆。
ここがまさにアメリカン・ニューシネマであり、デ・ニーロの役者魂の見せどころ。
鬼気迫る演技は何度観てもKO級の魔力。

始め、トラヴィス役にはジェフ・ブリッジスが有力候補だったみたいだけど、スコセッシ監督の要望で彼の前作『ミーン・ストリート』で好演したデ・ニーロに変更されたそう。

狂気と正義が紙一重のトラヴィスを演じるためデ・ニーロは短期間で16kg落とし、さらに3年後には『レイジング・ブル』で14kg増やしてて、“ハリウッドで最も役にのめり込むスター”伝説を確かなものにしたのは有名な話。
実際、私が一番敬愛する役者です。
あのなんとも言えない、人懐っこい笑顔も大好き。

まだ少女のジョディ・フォスター、ロン毛ポン引きハーベイ・カイテルも好演。
前回観てからも何年か経つので、ますますみんな若いなぁ〜ってw
それと、今のNYの治安がいかに改善されてるかもつくづく。

こういう、大好きな名作なのにレビューしてない作品がホントにいっぱいあります。
生涯観た映画を全てFilmarksに残したい!!
KANA

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