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ソウルメイト/七月と安生のKANAのレビュー・感想・評価

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)
4.0

リメイク版の前にまず中国・香港のオリジナル版を鑑賞。

このデレク・ツァン監督、『インファナル・アフェア』で私が大好きなサム役、エリック・ツァンの息子さんというのにまずビックリ!

上海で暮らす安生(アンシェン)のもとに、映画会社から連絡が届く。彼女と七月(チーユエ)が登場する人気web小説『七月と安生』の作者である七月を紹介してほしいと。
安生と七月は幼馴染みで親友だった。
小説には、2人の出会いから現在に至るまでが克明に描かれていて・・

自分が女性だからかスピリチュアルな事を信じてるからか夢中で見入り、素直にグッときて涙が溢れた。

家庭環境には恵まれず勉強も苦手で、自由奔放に生きる安生
優しい両親のもとで箱入り娘的に育てられ、勉強が好きな七月

表面上は対照的だけど、グループソウルはきっと同じ。
そんな強固な友情から目移りさせるかのような恋のいたずら。

…とはいえ、単純な三角関係のラブストーリー止まりではなかった。
女の勘は鋭い。そして女はみんな女優。
大海原のような母性愛ともいえる愛で互いを思い遣っていた2人。先々を考え…

ソウルメイトだからこその、愛憎が複雑に入り混じった感情がぶつかり合うシーンは胸熱。

「男たちはあなたを愛してきたと思う?あなたを愛したのは私だけ。
誰もあなたを愛したりはしない」
「本当に賢い人間は、人に賢いと思わせない」

といった台詞も印象的で。

チョウ・ドンユイとマー・スーチュンの見事な演技はもちろん、時を経るごとに変わるヘアスタイルやメイク、そしてブラにも注目!

小説と現実を交差させる終盤の展開は驚きだった!
そういうことだったのか。
あぁしみじみ…。
伏線の貼り方も巧い。

トントン目線のストーリーでもう1本作れそう。
韓国版もぜひ観たいな。
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