ベビーパウダー山崎

わかれ雲のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

わかれ雲(1951年製作の映画)
4.0
いけ好かない都会人が田舎を馬鹿にする構図というより、ブルジョワとプロレタリアの対立関係で五所は映画を撮っている。五所の映画でよく見る「不在の(失った)子供」、今回は女中の過去で語られている。世間知らずだった少女が世界と対峙し成長する。他人の気持ちを理解する大切さ。圧倒的な善意と不条理な社会。この地を離れ、またどこかで再会するまで。(生きるのは大変ですが)「元気に働きましょう」、ラストのチェーホフのような医者の言葉がとてもいい。