もやし

天国の日々のもやしのレビュー・感想・評価

天国の日々(1978年製作の映画)
4.7
いつもレビューで散々ネタにしまくってるくせにこの作品を見ていなかったというね笑 テレンス・マリックの代表作。


あるカップルと男の方の妹との3人でその日暮らしの流浪の旅をしてるところからスタート。
生活上都合が良いということで恋人も妹ということにしている。

なんかこの時代はすごいなって思う。
何もかもが自由。その代わりやったことにはやった分しか見返りがない。貧乏で無思考な人は一生貧乏。誰も助けてはくれない。頑張るしかない。


そんな中農場で働いてたら農場主が恋人に惚れてどうしようってなったら主人公はまあどうせ続かないから我慢して体裁だけ整えて付き合ってるふりしろと。
そしたらプロポーズまでされちゃって何とそのまま結婚。
そこまで来てようやく本格的に嫉妬し始めるももう時すでに遅し。恋人は農場主のことも好きになっていたのだ。

でも何やかんやで農場主に生活の世話をしてもらって自堕落で虚無だけど楽な日々。何とも言えないねこれね。 


まあテレンス・マリックなのでここら辺のあらすじは割とどうでもよくて。
やはり相変わらず神の視点。
なんか登場人物達がどんな目に遭ってもどこか客観的というか無関心というか。
神の目から見ればどれも些細なこと。

結局人間って何なんだろうなあなオチが好きなのよね。
その後相当苦しい人生を歩んだ人もいるんだろうけど、そんなことは知ったことではないとでも言いたげな突き放した感じとそこに何故か残る儚げな味わい。
うーんなんか良いね。いつも通り。
そして最近のテレンス・マリック作品より格段に会話が多いので人間ドラマとしても結構面白いです。
もやし

もやし