たらこパスタ

泣きしずむ女のたらこパスタのレビュー・感想・評価

泣きしずむ女(1978年製作の映画)
-
タイトルにあるように、作中の女性ドミニクは常に泣いていたり激昂したり、神経が相当消耗している様子でした。
このタイトル、パブロピカソの同名の絵画(泣く女)からとっているそうです。(上映後の大寺真輔さんのトークより)。物体は様々な角度から観るとそれぞれ違った姿をみせますが、これらを同時にある一定の平面に結合して描くという手法でこの絵画は描かれており、この映画でも様々な側面からドミニクをみつめており、そして彼女は泣き続けます。

ドミニクのセリフから、全てを相手に吐露しないといけない強迫みたいなものを感じて、自分と相手のパーソナルスペースの境界を見つけられずにいるような印象を個人的に受けました。
周囲に何もない中にポツンとたつ一軒家(ジャックドワイヨン監督のご実家らしい)の寂しげで冷たそうな色合いや佇まい、乾燥した湿度は、ドミニクが一人閉じ込められたような閉塞感と相手に近づこうとする行動が加速していくんじゃないかと思わせられました。

髭を人に剃ってもらうシーンて、観ていて緊張してしまうなぁ
たらこパスタ

たらこパスタ