ブタ野郎

ジェイコブス・ラダーのブタ野郎のレビュー・感想・評価

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)
3.6
良かった。

内容や筋立ては別に何とも感じなかったけど、ラストで一応そういう事かと納得はできる。このオチなら何でもありではあるけど。

とにかく演出や画面がめちゃくちゃ良かった。
不穏な雰囲気や錆を感じる映像で物凄く見入っていく。日常に潜む不気味の描写としてはかなりハイレベルで個人的にはパーフェクトを感じるレベルのバランスだった。

顔がガタガタ動くの物凄く怖い。動画だと簡単に作れてしまいタネが分かる描写が現実に映されると、理解出来ない度合いのリアリティが担保されてかなり良い。
何が起こってるかは理解できるけど、何故かが分からない不気味さ。
マジックはエンターテイメントだけど、急にやられたら多分面白さより怖さが勝ると思う。

あとは単純に画面の構成がカッコ良かった。ロケーションや構図がクール。
展開が結構早くてカットカットで色々とイメージが変わっていくので、集中は途切れずに最後まで見れた。
でも病院から抜け出した後はもう終わりかな?と思ったらまだ続くまだ続くの連続でちょっとダルさは感じたかも。サクッと終わる方が好み。終わり方はかなり良かったからラスト付近色々省いてガツンとラスト飾って終わりとかだと余韻はもっとあったかもしれない。

単純に映像として楽しんでしまったので、テーマや戦争についてのアレコレは表面上しか汲み取らなかったけど、そっちの方面の興味や自分の能動性がテーマに向かっていればもっとしっかりと映画を掴めるのかもしれないけど、とにかく個人的には一にも二にも演出が面白いに翻弄されて100パー映画には入り込めなかったと思う。
別にそれでも良いとも思うけど。

かなり良かった!
自身に何が起こってるのかだったり展開が進んで謎の究明に乗り出していき壁が出てきて危機があって救いもあってでプラスあっちの描写こっちの描写と駆け抜けていくので見終わった後の満足度は高い。

面白かった。
ブタ野郎

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