のりまき

28日後...ののりまきのレビュー・感想・評価

28日後...(2002年製作の映画)
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『トレインスポッティング』で脚光を浴びハリウッドに招聘されたものの上手くいかなかったダニー・ボイルが、初心に還り地味キャストを起用して放ったクリティカルヒット。
前半と後半の乖離が問題視されたりするがむしろその転調が見事なボイル節。いわゆるゾンビ映画でありながら突如失った日常を何とか留めようとするヒューマンドラマで、戦時下を思わせる描写もありなかなか深い。『ドーン・オブ・ザ・デッド』の正統な後継者。ロメロを完全咀嚼して出てきたもので、やや未熟なのが不思議な魅力に。ゾンビ映画は見ないと遠ざけてしまうにはあまりに勿体ない恣意に富んだロマンティシズム溢れる作品。トンネル突破の『アヴェ・マリア』やカラスにおびき寄せられての血、エントランスのラオコーンなど忘れられないシーンも多い。
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