あにょま

ダークナイトのあにょまのネタバレレビュー・内容・結末

ダークナイト(2008年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

言わずもがな知られている、DCコミックの作品です。いつもは見ない方面の映画でしたがアカデミー賞、音響編集賞を受賞していたため見ることにしました。戦争ものではないのでなんだか新鮮でした。以下詳細

 私の場合、一番最初のバットマンを見ていないので詳しい設定などはわかりませんでしたがとても楽しめる映画でした(今月中に観ます!)。
 ストーリーとしては最初に悪役が登場をするのは珍しい気もしましたがヒーロー側であるバッっとマンを知っているという雰囲気でストーリーが進行しているため仕方がないのではと思いました。けれども悪役のジョーカーもピンで映画化してたからめちゃくちゃ観たいです。そして悪役も絶対悪とモブがきちんと棲み分けがされていて台詞などが綺麗に構築がされていたのはとても良いと思いました。モブの悪役だったら捨て台詞とかは薄っぺらいのに絶対悪であるジョーカーのセリフは一言一言に重みがあったり、ストーリが進行していく上での伏線が綺麗に散りばめられているのは脚本家や、監督の丁寧さや緻密さが感じられました。
 そしてヒーロ側であるバットマンの仲間の方もヒーローというよりかは映画の最後にありましたが影のヒーローに近いなと思いました。バットマンの仲間はよくない言い方かもしれませんが黒人の方がキーマンとして使われていたり、セバスチャンが腹に一物抱えている感じで一人一人闇がありそうな感じが好きです。そして、ロンドン市部長も全警察から指示がされていない薄暗さがあったり、市長も誰かにいつも狙われているという意識があるのがアメコミにありがちなお綺麗な、飾られているヒーローものではないと思いました。そして皮肉かもしれませんがアメリカのヒーローシリーズのヒーローはお金持ちや白人ばかりだなとも思いました。なんせ、アジア系の人や黒人が悪役のギャングとして悪役の中のモブとして多く登場していたので刷り込みはまだ続いているのかなとも思いました。
 演出の面ではカメラと音の両方が素晴らしかったです。
 まずはカメラワークですが、一番最初に驚いたのはジョーカーの犯行予告映像はとても良くできていると思いました。素人が作ったようにも見えるけれどもフレームいっぱいに顔を映し出すことで臨場感があったり、わざとカメラを振れさせることで感情の起伏も伝えられるようになっていたと考えます。そしてバットマンの走行シーンも素晴らしいと思いました。爆発などのアクションがVFXなのかはわかりかねますがカメラの安定性加えてスピード感を感じられたり、トラックの下に潜り込んだりアキラのバイクみたいに止まるシーンはカットでの切り替えが多かったのですが綺麗に繋がれており、カメラマンと編集マンの神経が焼き切れそうだなとも思いました。
 音響ではやはりアカデミー賞をとっているということで期待が大きかったのですがそれ以上のものだと思いました。ジョーカーが爆弾やナイフを多用することが多かったのですが、ナイフの音もきちんと肉を切り裂いている音で安っぽい金属音の組み合わせではないところに嬉しさを感じました(ナイフや剣はおざなりにされやすいので)。そして爆発音も爆発した後の瓦礫の散らばる音も砂ひとつまで丁寧につけているので感心をしました。そしてバットマンが紐?みたいなのを出して飛んでいくための音も一種類だけではなくて何種類にも分けていたので作品に愛があり素晴らしいと感じました。

まとめ:今回の映画は上映時間としては長かったですが実感としては面白かったりドキドキしたりしてすごくスピーディーにストーリーが進んでいるように感じました。続編が出ているのでそれも観たいなと思いました、なんか今日の作品はいっぱい観たい作品が発見できたからよかったかも。