竜平

ドランク・モンキー/酔拳の竜平のレビュー・感想・評価

ドランク・モンキー/酔拳(1978年製作の映画)
3.8
名門道場の子息でもある問題児の青年が、ひょんなことからめちゃくちゃ厳しいことで有名な酔拳の名手のもとに弟子入りすることに。やがて訪れる強者との対決の時。ジャッキー・チェン初期の代表作と言えるコメディ的カンフー映画。

ちょいちょい、というか急に中国語から英語吹き替えに切り替わったりするのはなんでなんだろう、とまぁこれはツッコミどころ及び笑いどころ。わりと序盤に出てくる「細かすぎて伝わらないモノマネ」でお馴染み(?)の飲食店のシーン、及び次長課長の河本がマネする出っ歯の店員、これは完全に見どころ。似すぎなんだよねー、ってのは置いといて。めちゃくちゃ厳しいながらユーモアで溢れてる修行風景から、やがて「酔八仙」なる技を会得していくその流れ、シリアスよりも俄然コメディ推しで、尚且つこれまでに多かった「仇討ち」の展開にも寄らない、なんというかブルース・リー以降のカンフー映画に於いて新たな金字塔を打ち立てた作品と言っても過言ではないと思う。改めて見て、例えば冒頭の見知らぬ達人同士の一騎打ちシーンが後々効いてくるとか、展開が何気におもしろいし、何より怠け者で意地汚い主人公が徐々に強くなっていく様、そんで敵わなかった相手に再び挑む姿というのは単純に燃える。バッキバキの細マッチョなジャッキー、往年のキレッキレな動きで魅せる拳法とその形というのも言わずもがなかっこいい。闘いながら酒飲むのおもしろいよねー。そんでラスボスがめちゃくちゃ強いという、一筋縄ではいかないラストバトルも見もの。

サラッと見れる名作カンフー映画。『ポリス・ストーリー』シリーズや『プロジェクトA』シリーズと共にチェックしてほしい古き良きジャッキー作品の入門編。彼のユーモアはここから始まった。
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