サーカスの象ジャンボが生んだ子象の名前は“ダンボ”。
ところが、あまりにも大きな耳をしていたダンボはサーカスの笑いもの。
芸をさせても失敗ばかり。
みんなから仲間はずれにされて、すっかりしょげこんでしまう。
大きな耳を持つ子象のダンボが、サーカスで大活躍する様を描くディズニー映画の名作。
ディズニーの長編アニメーション映画作品第4弾です。
最大の欠点を長所にすることに成功するという、素敵なお話。
ダンボール。
ではなくて、ダンボ。
よくよく見てたら変な名前で、一人笑ってしまいました。
うひひ。
耳が大きいせいで周囲にばかにされ、母親とも引き離されてしまった小象・ダンボ。
ネズミのティモシーに導かれて、サーカスの人気者になるために頑張るといういかにもディズニーな話。
案外短い。
でも見ごたえじゅうぶん。
私たちが知ってるダンボは、その愛らしいルックスばかりが先行していますが、とても哀しく、人間の傲慢さやズルさを思い知らされる社会的内容に驚かされました。
しかもダンボって一回もセリフがないのね。
ダンボの表情と他の登場人物のセリフで成り立ってるから、実はすごくよくできてる作品なんだなーって思いました。
酔っぱらったダンボが夢に見るピンクの象のダンスシーンは勿論のこと(あのシーンを担当したアニメーターは何かあったのだろうか・・)、夜のテントでのピエロ達の様子を、シルエットを主体とした動きだけで表現する芸の細かさには頭が下がります。
ただ、トリップするシーンは、「悲しい事は酒かクスリで紛らわせなさい的」メッセージとしか思えないんですが…。
まぁそれはおいといて、ダンボが檻に入れられた母親に会いに行くシーンで、鎖のために顔を見れない母象が、窓から鼻だけ伸ばしてダンボをブランコしてあげるシーンがとても切なく美しいです。
ダンボの涙の流し方がまたじんわりとして・・。
ネズミのティモシーが劇中で泣いてますが、こっちも泣いちゃいます。
また、ティモシーは、実においしそうにピーナッツの殻を割ります。
私もきれいに割れる自信はありますが、彼には負けるようです。
他にも、サーカスにいるイジワルおばちゃま達のお尻の向け方、皺加減がとてもリアルでそこがすきです。
この作品は、弱くなった人にとって、何かいい励ましになるんです。
自分には絶対何か魅力がありますってことを教えてくれる。
やや昔の作品とはいえ一見の価値はあり。
果たしてダンボは母親と再会できるのか・・。
是非、ピンクの象とダンボの清らかな涙を。