OASIS

ザ・クラッカー/真夜中のアウトローのOASISのレビュー・感想・評価

4.0
金庫破りの男がマフィアのボスに大仕事を頼まれ、夢を叶える為仕方なく従い続けるが仲間を殺されて反逆するという話。

マイケル・マンの初監督映画らしいが、この映画もまた夜景が美しく撮られていて、ラストの銃撃戦もカッコイイの一言。
確実に彼の作品であるというのが分かる男の子映画でした。

主人公は粗暴で言葉も粗いが、つぎはぎだらけの写真を手に喜々として夢を語り、ウェイトレスの女性を口説くという真っ直ぐさも見せる。
このカフェで夢を語るシーンも「ヒート」的な会話の面白さを見せるし、初期のイーストウッド的なイブシ銀さを見せるジェームズ・カーンの佇まいにも痺れる。

金庫破りにしても、身元バレを一切気にしない乱暴さ。
バーナーで焼き切る時も、火花が散りすぎて火事の一歩手前。
部屋の中で打ち上げ花火パーティーみたいな凄い画になってました。
しかし、そんな一仕事を終えた時に見せる満足げな表情もまた堪らないのでした。

そして、最後に全てを失って決着をつけるべく一人戦地に赴く男と銃撃戦の凄まじさ、去ってゆく背中に感じる男の哀愁。
そんな彼にとにかく痺れる一本でした。
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