とらキチ

真昼の決闘のとらキチのレビュー・感想・評価

真昼の決闘(1952年製作の映画)
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「午前十時の映画祭11」にて鑑賞。
ゲイリー・クーパーもグレイス・ケリーもスクリーンで観るのは初めて。
実は今回の上映開始時間、映画とリンクさせていた!っていうのが素敵。
いきなりのリー・ヴァン・クリーフの登場にメチャテンションが上がる!
ストーリーとしては、とても西部劇だとは思えない現代にも通じる内容で、良心に問いかけてくる。しかしながら、自分の胸に手を当てて、登場人物、特に街の人達の言動行動を頭ごなしに否定できるのか。ある意味とてもコワイ。製作当時の時代背景としては、赤狩りの嵐が吹き荒れるハリウッドで、それまで仲間だと思っていた人達にそっぽを向かれてしまう、そんな時代に作られた作品。いつでもどこでもどちらの立場でも起こり得る話し。特にこんな現代の時代だからこそ。
どうにか生き残り、その結末を見届けて集まってきた街の人々の前で、保安官バッジを捨て立ち去っていく主人公。なんとも言えない感情が沸き上がってきた。ジョン・ウェインは、そんなラストのバッジを捨てるシーンを「許せない」と語ったと言われている。ジョン・ウェインこそ赤狩りが行われていた当時、先頭に立って迫害をしていた人物である。
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