鍋レモン

ドメスティック・フィアーの鍋レモンのレビュー・感想・評価

ドメスティック・フィアー(2001年製作の映画)
3.9
⚪概要とあらすじ
ジョン・トラヴォルタ主演のサイコスリラーサスペンス。

ボートの設計技師フランクは数年前に妻と離婚、いまは11歳になる愛する息子ダニーとも離ればなれの生活を送っていた。このたび、元妻が裕福な工場経営者リックと再婚することになる。息子の幸せを願うフランクだったが、ダニーは短気な継父に馴染むことが出来ずにいた。そんなある日、ダニーはひょんなことから継父の殺人を目撃してしまう。あわてて警察に駆け込むダニーだったが、彼の話を誰もまともに取り合ってくれない。そんな中、ただ一人、彼の言葉を信じるフランクは、さっそく継父の身辺を独自に調べ始めるのだった...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“誰も少年の目撃を信じなかった。唯ひとり父親を除いては···”

「こいつに言ってくれ」

⚪感想
もどかしくて胸くそと感じる部分も多いけどハラハラドキドキ面白いサスペンス作品。

犯人がリックであることを観ている人がわかった上でここまで楽しめるサスペンス映画は珍しい。

リックとダニーで交わされるやり取りからどんどんムカムカがつのっていく。

ダニーの新しい父親リックの心の狭さ、大人げなさ、残虐さ、ウザさにただただムカつくばかり。
キャッチボールの時最高にウザい。一歩間違えたら視聴者がリックを殺しに行ってるところ。
ちょいちょいポンコツなのが笑う。

ダニーの母親は母親で息子を信じないし、どちらかといえばリックの味方。
映画の内容上仕方ないけどもっと夫のこと知ってから結婚した方がいいって。

フランクは寛大で優しくて良い父親。
顔から優しいし、言葉一つ一つがかっこいい。

ダニーがリックの犯罪を目撃したのにも関わらず日頃の行いによって信じてもらえないのがつらい。
オオカミ少年の物語みたいだ。

リックを演じたヴィンス・ヴォーンの顔がもう悪。嫌な奴ダダ漏れで逆に清々しい。

母親役の女優さんはジョディ・フォスターに似ていた。
ダニーはジェィデン・マーテルに似ていてイケメン。

ジョン・トラヴォルタの万能さ。
悪役も似合うけど良い役も違和感がない。演技が下手にみえてめちゃくちゃ上手いじゃん。
びっくりするほどかっこいい父親でジョン・トラヴォルタの他の作品が観たくなった。

スティーヴ・ブシェミが出演していてテンションが上がった。
かっこよくないけどかっこいいっていう謎の雰囲気を持った人。
ちょっとの出演だけどオーラが凄い。
いい表情するよね。

テンポもよくハラハラドキドキで楽しめた。

疲れてるのかキャッチコピーの「唯ひとり」が「ただひとり」じゃなくて「ゆいひとり」に見えて「ん?」ってなった。
そこだけ漢字だと読みにくい。

離婚したとはいえ父と息子の関係性に癒される。
ダニーがフランクをずっとパパ呼び名も素敵だし、フランクもダニーを信じてあげているところが素敵。
家族愛。



⚪以下ネタバレ



リックがクズすぎただけに、フランクからライターを見せられた時のキョド顔シーン、フランクを殺そうと火をつけた時に自分の腕にも燃料がかかっていて火がつくシーンや妻に思いっきり車のドアで足を挟まれるシーンが最高。
リックの死はもっと血まみれでズタズタでも良かったけど感電もなかなか。
あのガレージの作りと演出から感電する予測できたけどリックが「うぁああああ」ってビクビクする様子に笑ってしまったと共に爽快だった。

最低夫の子供を身ごもっている母親はしんどいね。

⚪鑑賞
午後のロードショーで鑑賞。
鍋レモン

鍋レモン