円柱野郎

フロスト×ニクソンの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

フロスト×ニクソン(2008年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

事実を元にした舞台劇の映画化作品なので、内容については多分に創作が含まれていると思うけど、2人のインタビューでの駆け引きは緊張感があって引き込まれるモノがある。
4回のインタビューの内、最終ラウンドまで防戦一方だったフロスト側の焦り(資金不足のまま制作しているという進退をかけた焦り)もあって、物語が盛り上がります。

監督はロン・ハワードだけど、相変わらずそういう作劇方法が丁寧で分かりやすい。
歴史的背景をほとんど知らなくても舌戦の様子だけで楽しめるように作る丁寧さが、逆に親切すぎる感じはしたけどw
物語の進行中、“登場人物達のインタビュー”を差し込むという疑似ドキュメント的な演出もあるけど、それがさらに内容の解説を担当しているわけだ。
さすがにフロストの表情についてまで解説されるとは思わなかったけどね。
(普通、そこは観客のリテラシー能力にゆだねられるところだからなあ。)

フロスト役のマイケル・シーンもニクソン役のフランク・ランジェラも、表情から雰囲気まで演技がバッチリだった。
見た目が本物にそんなに似ていなくても、やはり演技力で勝負してくる役者は見ていて気持ちが良い。
雰囲気だけでそう見えてくるから不思議だねえ。
円柱野郎

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