さうすぽー

月世界旅行のさうすぽーのレビュー・感想・評価

月世界旅行(1902年製作の映画)
3.4
自己満足点 66点

明けましておめでとうございます!
新年最初のレビューは、世界初のSF映画とされている本作にしました。


初めて公開されたのが1902年...!
今から100年以上前というのが凄いです!
今まで観た中で一番古い映画はチャップリンの映画でしたが、この映画はそれよりも20年も前になりますね。
自分が観た一番昔の映画の記録更新です(笑)

元々サイレント映画なので話はかなり理解しやすいし、CGも無ければ凄い特殊撮影も出来ない中で、安いクオリティを感じさせない仕上がりは本当にお見事だと思います。
これを100年前に観たらリアリティがあって当時の人々は驚いたと思います!

月に着弾する場面は非常に有名ですが、遊び心なのか月に人の顔が映っているという(笑)
ちなみに、自分はこの場面を知った切っ掛けはマーティン・スコセッシの「ヒューゴの不思議な発明」という映画です。

全体を通して観て気付きましたが、特殊効果の殆どは今でも使われてそうな技術というのにビックリです!
星や月に人の顔が映る仕掛けは、自分が子供の頃に観ていた「おかあさんといっしょ」や「いないいないばぁ」等でも使われていた手法です。
なので、本作は意外と子ども向けに作られていたのかな?


ただストーリーはと言うと、
かなり現実離れしたファンタジー色が強いと言いますか、月に雪が降ったり巨大な植物が生えていたり、月に原住民がいるなどの描写があり、そこで結構映画から気持ちが離れてしまいました。

1902年当時は月に人類が行ってなければまだどういう場所でどんな環境なのかが解らなかった時代だったというのは重々承知していたのですが、個人的には劇中の月の設定は受け入れられませんでした。


とは言え、トリック撮影を駆使した中で明確なストーリーをフィルムに落とし込めた最初の作品であり、ちゃんと理解しやすく観やすい映画なので素晴らしいと思います。
叶うなら、当時のアメリカに生まれてこの映画を観たら物凄く感動した気がします。


ちなみにこの映画、著作権が既に切れているのでYoutubeで普通に観ることが出来ます!
時間も15分だけなので、少し空いてる時間にも是非!