良き。
雰囲気のある映画。
どことなく消化不良感やスケールの大きさがあるのにこじんまりしてしまった印象を持ってしまったけど、割とずしりとした雰囲気がもんもんとしていてこの世界は面白く感じた。
ごちゃついた背景や人々、決して綺麗ではない画面の色々が映画に物凄く入り込みやすくて個人的にはかなり好き。
冒頭から主人公あげはの母親の死と同情をさらってからのグリコという姉の登場とその関係性で安心。もっとディープな闇闇とした話だと思っていたので、いい意味でほっとした。
でもいまいちの乗り切れなさもある。もっとエグい話でも良かったかな。
設定の細かな所は多分そこまで拾えてなかったけど、あんまり気にならず見れた。
色々とキャラクターやストーリーが動いていくけどそのどれもがそこまで本格的に絡まなかったのはややストレス。
映像は面白くてブレる画面やカットの切り替え切り替えなどは刺激的で楽しい。
底からのサクセスストーリーとそれが壊れていく儚さだったりランというクールなキャラクターの裏の仕事やアヘン街等々の色々なものが詰め込まれていてコミックチックでもありそれでも全体的には邦画チックな湿っぽさがあってで不思議なバランス。
そこまでしっかりと見てうんうん考えるよりかはライブ感で見れてしまうエンタメな印象。
面白かった。