umihayato

女の歴史のumihayatoのレビュー・感想・評価

女の歴史(1963年製作の映画)
5.0
戦争に愛する夫を奪われ
夫の思い出は嘘に奪われ
女手一つで育てた息子はキャバレーの女に奪われ、交通事故で帰らぬ人に
夫の親友との新しい生活への希望は時の流れに奪われる

戦前、戦中、戦後の目まぐるしく変わる時代の中、生きていく事に精一杯で待ち続けた女の時間はかえってくるわけもなく。
男は女のことなどお構いなく寄っては去っていく。

高峰秀子演じた主人公は「結婚・育児」のいわば女の人生の旬だった。
その時期を平安に過ごせなかったこと、戦争と経済状況への怒りと悲しさ。

あっけらかんとしたお婆ちゃんと高峰秀子とのテンションの対比も面白かった。
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