橘

チャップリンの黄金狂時代の橘のレビュー・感想・評価

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)
4.5
大洋映画劇場さよなら興行にて。
78年前の上映第一作も『黄金狂時代』だったらしい。
とても贅沢な鑑賞体験だったんだな。
閉館当日3月31日の上映最終回を鑑賞された方々は尚更だったでしょう。

今回は、チャップリンがナレーションと音楽を足してる版で鑑賞しました。
こちらも愉快で、心洗われるハッピーエンドでとっても良かったです。
普段殺伐とした作品ばかり観ているせいばかりでなく、しみじみと「良い映画だ」と思いました。

勇敢な探検家の強運と一途さに、荒んでるジョージアが惹かれていくのも素敵でした。
ビッグ・ジムが善人すぎる。途中錯乱して、探検家が鶏に見えてるとこは笑ったけど(これまたチャップリンの着ぐるみの鶏が上手い)、元いた鉱山にたどり着けたのを律儀に知らせに来てくれるんだから。

「女の敵 ジャック」、身も蓋もない人物紹介。

雪山の小屋にいるときのコミカルにケラケラ笑いました。
ビッグ・ジムと悪党がもみ合ってる時に何故か銃口がずっとチャップリンを追ってたり、誰も彼も強風で小屋の外に飛ばされがちだし、小屋の最後まで楽しかった。床がグラグラしてるのは、二日酔いで足元がふらついてるせいじゃないから。。。


鑑賞後は会場中から拍手喝采。
大洋映画劇場は古き良き「映画館!」という雰囲気で好きでした。セントラル映画社の日本第一号館だから全きアメリカの空気(途中で改装してても勝手に感じていました)。
中洲大洋劇場なくなるの寂しい……最近以外はほとんど、宝塚のライブビューイングでしか行ったことなかったけど、生まれてこの方ずっと当たり前にあったから。。
ライビュはスクリーン2、3、4の方が多かった。こちらのお部屋も素敵でした。
最近観たのはそれこそ、今敏監督作品リバイバル上映の「パーフェクト・ブルー」と「千年女優」。本当にありがとうございました。
さよならはまた会うためのおまじない(T_T)
橘