パケ猫パケたん

チャップリンの黄金狂時代のパケ猫パケたんのネタバレレビュー・内容・結末

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます


フォーエバー・チャップリン~
 チャールズ・チャップリン映画祭より


海🌊を超えたアメリカン・ドリーム🇺🇸💤🎠💤
食糧に、飢えたチャップリンのメイクに
鳥肌😨 ➡️ ((( ;゚Д゚)))


『チャップリンの黄金狂時代』(1925)
🇺🇸アメリカ サイレント 73分


製作・脚本・監督・主演
 チャールズ・チャップリン

主演女優 (ジョージア役)
 ジョージア・ヘイル

主演男優 (お尋ね者、ブラック役)
 トム・マレイ

主演男優 (金脈探し、ビッグ役)
 マック・スウェイン
 
何と、今回上映バージョンは、サイレント用の字幕の代わりに、チャップリン自身の声によるナレーションが入っていたよ🐱🎵 サウンド版とよばれるらしい。朗々と響くチャップリンの朗読、如何に彼が、この映画🎥を愛していたのかも分かる❗

アラスカが舞台となる、が、ロケ地はネバダ州トラッキー湖畔らしい。


製作・配給は、チャップリンとユナイテッド・アーティスツ社。

ユナイテッド・アーティスツ社は、自由な映画製作を求めて、1919年に、チャップリン、メアリー・ピックフォード、ダグラス・フェアバンクス、そして、巨匠D・W・グリフィス監督の4名で、設立されている。メジャーでは無いものの、数々のアカデミー賞作品賞受賞作など、様々な名作を製作している。アメリカン・ニューシネマ運動も大きく支えていた。(レビューの内容に後で繋がるので書きました。)

余談ながら、名門ユナイテッド・アーティスツは、完全主義者である、マイケル・チミノ監督、『天国の門』(1980)の大赤字😱で深刻な経営危機に陥る。1981年、MGMに買収されて、MGM /UAと組織変更と成る。今、マイケル・チミノ監督の名作『ディア・ハンター』(1978)が、午前十時の映画祭で上映しているので、何とか観たいよ🐱❗


⚫『黄金狂時代』のあらすじ

ゴールドラッシュの時代、舞台はアラスカ、当然寒い⛄ 何百人もの金鉱を目指す登山家の中、チャップリンはいつものチンチクリンの燕尾服で、紛れ込んでいる。あの服では、めっちゃ寒いハズ😿 チャップリンが雪道を登山するが、後ろから大きな黒熊🐻が~、危ないってオイラ🐱、いきなり思ったが、熊🐻さんは別の獣道に別れるww

チャップリンは、苦労して山小屋を見つけるが、そこで、
お尋ね者Σp[【◎】]ω・´)ブラックと
金脈探し🕵️💰✨ビッグと出会い
仲間⁉️となる。

食糧不足のために、チャップリンたちは極端な貧窮生活へ、ビッグは空腹の余り、チャップリンがニワトリ🐓に見えて、食べそうになる😹

そして、映画史上に残る、スラップスティックなギャグを残しながらも、ビッグは金鉱を発見して、チャップリンと山分け。チャップリンは億万長者に🎵 

アラスカから帰る客船⛴️で片思いのジョージアたん👱‍♀️✨と再会して、両想い🥰🥰となる。 ハッピーエンド🌈



⚫『黄金狂時代』の名作ギャグ*️⃣


・飢えの余りに、チャップリンは自分の革靴👞を茹でて、ブラックとそれを食べる。

靴は、革の部分と、靴ひもの部分と、びょうの部分に、ナイフとフォークで器用に切り分ける。美味しいそうな革の部分は、ブラックにあげる、優しいチャップリン🎵

靴ひもを、スパゲッティー🍝のようにツルツルと美味しそうに食べる、チャップリン🎵

チャップリン曰く、革の部分は、海草のお菓子リコリスで、ヒモはイカ墨、びょうは、飴細工🍭で作ったそうで。

ただし、これを食べた後、チャップリンたちは一週間程度、体調が悪くなって、撮影が出来なかったみたい(探偵パケ🕵️)

後、片足の靴が失くなったので、いつものペンギン🐧のような歩き方のチャップリンが、今回、ヨタヨタと変な歩き方になるのも、面白い🎵


・雪深き、山小屋に残された、チャップリンとビッグ。ビッグは空腹の余りに、チャップリンがニワトリ🐓に見えてくる。『キングダム』の橋本環奈ちゃんみたいな格好のチャップリン🦉ww

まぁ幻想は可愛いにしても、何と、ビッグは包丁でチャップリンを刺そうとする
😨 真の貧困を知っているからこその、チャップリンの演出だよな~ コメディタッチながらも、描かれている事象は、かなり怖い((゚□゚;))(探偵パケ🕵️)

鬼気迫るものがある。

因みに、山小屋にいた大きなワンコ🐕がいつの間にか居なくなっているよ
((( ;゚Д゚)))


・苦労して、街に戻ってクリスマスの夜のチャップリン⛄🎄✨

ひとりの食卓で、ロールパンにフォークを刺してダンス💃するチャップリン🎵
お顔も可愛いよ~ 芸達者


・吹雪のため、山小屋が崖っぷちに移動する。その中に残された、チャップリンと、お尋ね者Σp[【◎】]ω・´)ブラック
彼らが部屋の中を移動すると、山小屋が崖から落ちそうになる。床面も斜めに
ギッコンバッタン、シーソーみたいな

山小屋が落下する寸前で、脱出を図れたチャップリン🎵バチパチ👏👏

その瞬間は、引きの画面で撮られていて、一種の合成なのかなぁ、このシーケンス全体は映画的エモーショナルに、溢れている🐱🌈🎵

(探偵パケ🕵️) 今や喜劇王チャップリンも、人生の瞬間・瞬間においては、その選択を誤ったなら奈落の底だった、との表現だろうなぁ


⚫『黄金狂時代』の持つ風格

チャップリンは、視覚の天才でもあろう。今回の彼のメイクの深さと濃さとか、キャラクターの数々の視覚的なインパクトなど、エイゼンシュテインの『戦艦ポチョムキン』(1925)や、『イワン雷帝』(1944)に匹敵する凄みを感じる。

食べられそうになったチャップリン🎵は、ビッグを赦し、共に億万長者💵となる。云わば「寛容」(トレランス)の物語。

チャップリン🎵は、彼独特のブラック・コメディ・タッチで、ユナイテッド・アーティスツの盟友、D・W・グリフィスに『イントレランス』(1916)の、アラスカ編、ゴールドラッシュ編を捧げたのではないだろうか❓(探偵パケ🕵️)
 
流石、格調高い出来映えである。


⚫ロケ地について、海外渡航について

映画の設定はアラスカなのに、ロケ地は、ネバダ州トラッキー湖畔との事らしい。

全く場所が違うのに、何故ここで撮影⁉️

ニワトリ🐓の描写も生々しかったし😹

と、疑問を持ちつつ、ネット検索🔍をし続けると、、、(探偵パケ🕵️)

何と、🇺🇸アメリカの入植時代に、東海岸からカリフォルニアを目指した隊列か、ネバダ州トラッキー湖畔で遭難した事件があって((( ;゚Д゚))) 有名な事件みたいで


ドナー=リード隊遭難事件(1847)

ネバダ州トラッキー湖畔で遭難。食糧が無くなった彼らは、カニバリズムで生き残った、、、((( ;゚Д゚)))

その地で敢えての撮影だから、チャップリンは、本当の靴を食べたかも知れない、との事(ノдヽ)


インスピレーションを得る為に、敢えて
ネバダ州トラッキー湖畔を選んだのであろうか‼️(探偵パケ🕵️)

サイレント映画🎥の極北を描き切る為に

チャップリンは、🇬🇧イギリス、ロンドンの貧民窟から、🇺🇸アメリカに渡り、大成功を修めた🎵

云わば、素朴な入植者であり、そして、🇺🇸アメリカン・ドリーム💤🎠💤🎵の稀有なる体現者でもある。

『黄金狂時代』は心理的には、チャップリンの自伝的作品であろう。

キートンの映画🎥とは違って、歴史とか文明批評に絡めて、解釈が出来る、チャップリン映画🎥の凄み、視野の高さ。

そして、期せずして、ユナイテッド・アーティス社の本拠地は、カリフォルニアのビバリーヒルズに有ります。


【少し、推敲します🐱】


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