しぇんみん

ロビン・フッドのしぇんみんのレビュー・感想・評価

ロビン・フッド(2010年製作の映画)
3.5
主人公ロビン・ロングストライドが、「ロビン・フッド」と呼ばれる英雄になるまでの話。

既成の「ロビン・フッド」とイメージの異なる内容だった。

軽快に弓を射る(ピーターパン的な)イメージのロビンも、ラッセル・クロウが演じると、重騎士的なイメージになる。剣を振るっている方が似合う感じ。

この映画のロビンは、成り行き上ロクスリー家の当主として生きることとなるが、その時代の中でも誠実(約束は守る)な人柄が効いているのか、知らず知らず庶民のリーダー的存在となってゆく。

彼は案外知略戦略に長けており、その資質がシャーウッドの森を守り、森の住人たちをまとめる礎となっていくのだろう。

ただ、全編を通じて中世的な「汚さ」が感じられず、時代考証をきちっとしている雰囲気なので勿体無いと思った。

リドリー・スコット監督は、都市や宇宙船では水や蒸気、しずくを使って「汚さ」を活き活きと表現しているが、見るからに汚そうな泥道などは却って綺麗に表現してしまっている感じだ。

表現が難しいが「濡れているのに乾いている」って言えばいいかなぁ。

まあまあ及第点ってことで。

2016/07/22
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