「おやすみ、マルコム…。」
「おやすみ、愛しい人。」
これまで多くの成果を上げてきた小児精神科医マルコム・クロウ。
ある夜、彼はかつて担当した患者の凶弾に倒れてしまう。
1年後、復帰した彼は少年コールのカウンセリングを担当することになる。
コールは誰にも言えない秘密を抱えて心を閉ざしていたが、2人が交流を重ねるうちに打ち解けるようになり、彼はついにマルコムに秘密を打ち明ける。
その秘密とは「死者の姿が見える」というものだった…。
封切り公開時以来、久々の鑑賞。
過去の診療の失敗を引きずる小児精神科医と、彼が担当する特殊な能力(第六感)を持ってしまった少年の交流を軸に、二人が体験する不思議な出来事が描かれる。
互いに補いあい、二人の間の信頼と絆が深まったラストには、少年が自らの能力とうまく付き合う方法が示され、そして怒涛の"種明かし"が行われることとなる。
あぁ成程、ここはこうで、あそこはああで、となること間違いなし。
また、主演のブルース・ウイリスはもとより、脇役の女性陣の演技も素晴らしい。
特筆すべきは、やはりハーレイ・ジョエル・オスメント少年の演技だろう。
誰にも理解してもらえない悲しみの表現が心に刺さる。
そしてラスト間際、母親とのあの車中のシーンは涙なしには観れない。
ホラー要素強めではあるが、実は良質なヒューマンドラマであり、無駄なシーンのない良くできた心に残る名作だと思う。
ハナマル。
2024/02/12