「老人Z」見たので久々に再見。
やはりすごいな〜このクオリティ。正直狂ってると思うレベル。
背景画ひとつとっても、ひどく手がこんでいる。飽きず眺められる。ていうか手前の人物の会話が入って来ないくらい存在感があるヨ。
テツオの暴走シーンも見ものだけど、はじめの方のテロリストに連れられたタカシが逃げて追い詰められビルから割れたガラスが降り注ぐ一連のシークエンスなんか凄い緊迫感で呑まれた。
各シーンの作り込み密度、その緊張感が限界まで張り詰めているようで、見ている方も緊張する。
ストーリーは原作のダイジェストみたいになっていて、ちょっと残念。
だけどこのアニメ映画を投下すれば海外市場に一発で風穴開けられる威力があるのは確か。
クールジャパンの代表格な作品だ。
2021年のいま見ると、2020年の東京オリンピックを控えた2019年が舞台になっていてギョッとさせられる。
アキラ爆弾は発動しなかったが、パンデミックにより2020年のオリンピックが実現しなかった事まで重なる…
連載開始時は第三次大戦後という架空のディストピアを設定したが、東日本大震災と原発事故という現実があり、そこからの復興の旗印のオリンピックという流れもまるまる重なる。
ex:
・みなさんの感想見ると「さんを付けろよデコ助野郎!」がヒットしまくってるけど、なんかあったのかな。
公開当時ワタシの周りで流行ってたのは「ぅオレにめいれいするなぁ〜!」でしたワ。
・小山茉美さんの声、すこぶる魅力的。「かねだく〜ん!」あの声で呼ばれたら甦っちゃうよ。
・金田くんのアクションがめちゃカッコイイ!彼がヒーローだって事は冒頭のバイクチェイスで立証されている!奔ってくるバイクに正面から飛び乗ってしまう曲芸ヤバい。
・カプセル麻薬の説明が無くていきなり中盤の春木屋シーンは「?」だと思う。
単純に、暴走する前にあのカプセルを皆んなでかじるシチュエーションがカッコイイので見たかったのもある。