どーもキューブ

アキラ AKIRAのどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

 わが青春のアキラ

兄貴の部屋でカラフルな大判コミック。読んではまる。「うわゎわなんて緻密なビル破壊!」本作のポスターをずーっとはってました。バリ島のケチャのような奇抜な音楽、リアルな作画。

だいぶはしおっていますが、世界の「AKIRA」となり世界中で公開。素晴らしい緻密なこだわりが爆発してます。このこだわりが、今後大友先生!映画人になっていかれます。たかしのしわ顔がお気に入り。最後に、大友先生!頼みます!漫画を書いてください。もう、映画、映像、キャラ提供はやめてとかなり無理な事をずーっと思ってる一ファンより。2008年12月5日レビュー


追記
噂では、漫画を執筆しているもはや大御所漫画家になった大友先生。素晴らしいこだわりと作画の気持ち悪いほどの変化と都市空間の細かさ、精緻さ。

劇場鑑賞
ポスター
ビデオ鑑賞
大友作品探り購入
「ハイウェイスター」
「気分はもう戦争」
「ショートピース」
「彼女の思い出」
「童夢」(再発売再販希望!、売却して後悔)

大友監督の自作監督の素晴らしきネオトウキョウ、超能力暴力都市。ぜひ!どうぞ!以上2016年1月「追記」



大友克洋監督、ネオ東京のカネダとテツオとアキラ


2020年7月、新作劇場公開を見ると3分の1はリバイバル、旧作上映だ。

その中でも見たかった作品が「AKIRA」だった。上記レビューのように思い出の作品。漫画は4巻まで購入、本棚直行。

ソフト化の変遷
(特製ケースDVD、ブルーレイ発売)
サウンドクリア版上映、
爆音上映
などあった。また海外漫画大人気、ハリウッド映画化(頓挫挫折中)

辞書のようなテツオが書かれたDVDBOXを中古で買うもすぐ売却。鑑賞は高校の劇場鑑賞のみでずーっと再見せず。

コロナ禍の2020年劇場公開されてるならと思い、ティジョイ系で終映してたのにイオシネマさんで上映してたのですぐ金田バイクに乗るが如く見に行く。

 

いやあー目が離せなかった。毎回毎回連続する世界観を凝視した。こないだ見た「風の谷のナウシカ」もそうだったんだけど一瞬一瞬目が離せない展開。つまり最高だった。

感謝爆音気味のあの奇妙な音楽の素晴らしさ。

音楽が芸能山城組、山城祥二。木琴かなんかの竹のような楽器が奏でる音が印象的だった。

なかでも
ダッタアァァアーへーダーアァ
ダッタアァァアーヘェーダァ~ヘェ~ダアァー
ダッタァアヘダヘダ
ダッタァヘダヘダ
ダッタアァァアーへエェーダアァ

この奇妙スキャットのような音と声。

何?ダッタア~へーダーってなに?みたいな。意味あるの?(ないない。)インパクト大のみ。暴走シーンのスピードに絡むダッタア~へーダーの奇妙なブレンド。

本作の未来を見通し、予見予言している大友克洋の鋭い世界観は凄い。他ググると書いてあるので参照願う。

背景に表れる「アキラ」的予言の数々に苦笑いと的確批判にもはや笑えない。
「反帝」
「覚アキラ」
「オリンピック中止」
ネオ東京のカラフルなネオン必見。

こきたない数々のネオ東京のメッセージ必見。最高なんちゃら会議のシーンも

「だからあの時福祉に金をかけろ!」

というお爺さん議員台詞に大爆笑冷笑。その後議員達喧嘩する。ラストは作りかけのスタジアムだ。あそこの激闘は、2020年の日本人だろと見ながら思う。様や絵的や、質は違うが。

大友克洋原作によるネオ東京の舞台や街並み、春木屋の汚い店内、街並み、ネオンサイン、テレビ画面、下水道とうとう。とにかく隅々まで大友監督の描くネオ東京に魅せられていく。必見。警察みたいなどころがなんか体育館みたいな施設だったのも面白かった。

大友監督による数々の乗り物描写、軍事描写必見。
バイク
戦車
ヘリ
羽無しヘリコプター

金田一味とクラウンとの冒頭バイクチェイスの素晴らしさ。バイクの光が尾を引き爆走する。チェイスシーンとバイクのスピード感、暴力シーンの生々しさに一気にひきこまれた。 

バイクのチェイスシーン。残る残影の光、バイク走行、赤やオレンジの光の光線。しっぽのようにバイクについてくる。

機械にうつるCGのような波。波動。エヴァのATフィールドのよう。記事読むと画期的だったようすだ。CGもアニメーションではもはや当たり前にある気がする。それこそ「エヴァ序」「エヴァ破」なんてCGメカシーンのオンパレードだ。CGで冒頭20分弱とかだった気がした。

そして暴力と血だ。意外に血がふいていてびっくりした。大友監督の暴力描写必見。

それと同時にアキラをめぐる謎の「超能力」描写必見。
怒りの破壊、
タカシたちの憑依する力、
巨大人形たち、
身体破壊、メタモルフォーゼ、変身変幻変態、
建物破壊などなど。
見逃せない破壊、暴走の数々にさりげない衝撃あり。セル数、粉々の様、目に迫るリアル破壊アニメーションを是非!

本作は大友克洋の紛れもない筆致力を楽しむアニメだと思う。

主人公カネダの赤スーツ、ピンクポロシャツの姿、リーダー像、どこまでいっても外れたやんちゃ話術(ケイとの会話全般笑える)

いつも下にみられたらテツオのキャラと力を持ってからの豹変ぶり。マント、激痛。

そしてテツオの彼女のあのひょろひょろとした女の子の素晴らしい存在感。いそうだよなあ~、東京に原宿あたしに。ラストの姿含め素晴らしい異次元変貌必見。

アキラ軍団の謎の青少年初老たち。あの表情、あの幼い声、あの顔面。漫画ほどじゃないが、あのアキラ軍団の奇妙な存在感がよかった。

完全に大友克洋の気分はもうアキラで戦争アニメだった。血が流れた幻想と苦痛と暴力暴走破壊戦争アニメだった。わりとスプラッシュしている。大友監督のアニメーションの暴力、超能力による破壊が見れる。

超能力の感じは若干クローネンバーグ「スキャナーズ」影響大。もちろん「ブレードランナー」シドミードなどあるんだろうなあ。下地影響。

また激痛からのテレパシー映像必見。アキラ、アキラアキラ!といいつつちょい見せの映画化。原作漫画は違うのだ。

ラストのあの突然の展開。どこかハッピー気味な終わり、まっすぐな道。

大友克洋設計ネオ東京のSF都市景観を眺め、アキラの超能力戦争を戦い抜き、木琴の音の残音を耳に残しながら、劇場をあとにした。



さて
大友克洋のアキラ
世界のアキラ
ネオ東京のカネダとテツオとアキラ
劇場でみれる方は!是非ご覧ください。

陳謝
30のいいね、コメントの方ありがとうございます、3回目レビューの為訂正削除させて頂きました。

追伸
大友先生の漫画版「気分はもう戦争」続編がきになる2020年以降です。

そして大友漫画作品集発売ツイート
(令和2年)
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