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エターナル・サンシャインのriyouのネタバレレビュー・内容・結末

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ジョエルとクレメンタインは互いに関する記憶を消すことになる。
だが記憶を辿るうちに記憶を消すことを後悔し始める。最初は、一生懸命それを阻止しようと、ふたりの思い出の外に飛び出し抗う。しかし最後記憶が出会いの地点にたどり着いたとき、抗うのをやめる。クレメンタインが「逃げないの?」とジョエルに問うが、ジョエルは「いいんだ」と言う。「今を楽しもう」と。
僕のようなやつは死を忘れている人々に、死を見ろ!などと言う。しかし当の僕は死を見てそこから逃げようとするばかりだ。
記憶を失うのは死に等しい。彼らも初めは死に見つかり死を見つけ、それから逃れようとした。だがそれは正解じゃないんだ。死は必然だ。逃げられないんだ。
何度だって「今死んでもいい」って瞬間を生きればいいじゃないか。最高の時を。
彼らは冒頭の場面に戻り出会い直す。「きっとわたしたちはまたダメになっちゃう」「いいさ。それでも」
過去とか未来とかそれはそれだけど、いいじゃん。ただ、ぼくとわたしが今ここにいるんだから。
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