リコ

ライン・ワンのリコのレビュー・感想・評価

ライン・ワン(1988年製作の映画)
3.3
これは珍品。
西ベルリン発、ニューウェーブとパンクの『地下鉄ミュージカル』

恋人を追ってベルリンに出てきたヒロインが、地下鉄Uバーンの路線を右往左往しながら、映画は都会の住人たちの狂騒を写し出す。
ホームレス、アル中、ヤク中、パンクス、ヤッピー、コギャル、ツーリスト、家族連れ、老人たち…様々な階層の人々がほんの少しだけすれ違っては、また地上へと這い出していく。

楽曲は当時流行っていただろうニューウェーブ音楽っぽい、ダサいakaキッチュな曲がよりどりみどり(笑)『恋が粘っこくなったら、将来の計画が立てられる』なんてぶっ飛んだ歌詞も飛び出してくる。

数年前にベルリンに行ったときにUバーンに何回か乗ったけれど、地上を走ることの多いSバーン路線に比べて、Uバーンは車体も駅構内もちょっと古めかしくて、どこか恐ろしげな雰囲気だった。
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