東朴幕院

首都消失の東朴幕院のレビュー・感想・評価

首都消失(1987年製作の映画)
1.4
日本を代表するSF作家、小松左京原作の映画化。『日本沈没』では気持ちを揺さぶられる場面が多数なツッコミどころもあるながらも良質な作品であったので本作もどんなものだろうかと鑑賞。
出演は、渡瀬恒彦、名取裕子の大物に加えて山下真司や夏八木勲と豪華な面々。一方でザ・ぼんちのオサムちゃんと結構登場場面もある中での起用に不安を抱えていたが…。
前半の東京及び周辺に謎の霧状の『物体オー』がバリヤーとなり、その原因を特定すべくアプローチする姿は、やはりSF作品として見る事出来たが、いよいよ渡瀬恒彦演じる北斗電機の開発部長が拳銃を物体オーにむけて撃つという辺りから怪しい雰囲気となりグダグダの後半に。
後半の物体オーの内部に閉じ込められた人々を救出する為に超伝導の装置をトラックに積み込んで試みて〜の顛末。神頼みになっている人々や盲目のシンガーが歌う『ロンリークライ』。前半の化学的なアプローチから一転解析の結果、物体オーはドーナツ状になっており内部には酸素が確保されているという推定に対して抱き合って喜ぶ登場人物たちに呆れてしまい感情移入の余地は無くなってしまった。貴重な超伝導の装置を山下真司演じるTVマンに勝手に使われてしまうとか、あー全くもってグダグダだったね。
何か北斗電機の破れかぶれ具合にこれじゃ日本企業は勝てないよな、と現実と区別出来ずに思ってしまったりね。
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