広島カップ

日本侠客伝の広島カップのレビュー・感想・評価

日本侠客伝(1964年製作の映画)
3.8
ハッキリと理解していなかったので改めて本作を理解するにあたって必須の用語について確認してみました。

侠客(キョウカク)=
「強気を挫き、弱きを助ける事を旨とした仁俠を建前とした渡世人」のこと。

仁俠(ニンキョウ)=
「仁義を重んじ、強きを挫き、弱きを助けるために身体を張る自己犠牲的精神や人の性質」

渡世人(トセイニン)=
「各地の博打打ちのもとを渡り歩き、博打を打って小遣い銭をゆずり受けたりした博打打ち」
因みに「渡世」というと単に世渡りや生業の事をいう。

そういう訳で言葉の通りに理解すると、勘違いしがちですが今で言う所の"反社会勢力"の人達の話ではありません。
人の道を踏み外した奴らに対して、我慢の限界を超えた侠客の健さんのドスが唸るというストーリーです。

こうして映画で観ると、かつて日本にいたであろう本物の侠客はなんてカッコいいんだろうと思う。
侠客の元祖といわれる幡随院長兵衛や清水次郎長なんかが時代劇で大衆に愛されているのがよく理解できます。
今の時代からこうした人達が何故消えてしまったのだろうか?と思う反面、本作を観ているとそれは消えて行くのが必然のように思えて来ます。
そうした役柄に正にピッタリ!の健さんでした。
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